賀儀屋 責任仕込 Toshi's SAKE 純米おりがらみ 生・原酒 1800ml

【蔵元より】

『お酒造りは毎年サラじゃ』。
これは2018年に急逝した、スタッフ皆が尊敬する会長(＝現・蔵元の御父上)の口癖でした。
「サラ」＝「新しい」という意味で、『お酒造りを何年経験しても、毎年１年生の気持ちで向き合いなさい』という酒造り一筋80年の大先輩が後輩たちに残してくれた大切な言葉です。
　
成龍酒造では現在、４人で酒造りを行っています。
織田杜氏の下で10年以上酒造りを近くで学んだ蔵の次男(＝首藤敏孝氏)。
ずっと酒母担当として研鑽を積み、2018年より杜氏に任された数本の醪(モロミ)を酒母造りとあわせて育ています。
洗米・酒母造り・麹造り、醪管理、搾り・火入・瓶詰と多岐にわたって自らの責任において
リリースするお酒がこの「責任仕込み酒」。
一切の妥協を許さず、尊敬する杜氏の背中を見ながら醸す酒。
その名の通り「責任」をもって醸す酒。
彼のこれからの長い酒造り人生においてこの一滴が皆様の笑顔を醸し出す素敵なお酒となる事を願っています。

【醸造責任者・首藤敏孝さんのコメント】
　
令和5BY(2023BY)もこの責任仕込シリーズを皆様にご案内できる事を嬉しく思ってます。
毎年「挑戦」をテーマにしている当シリーズ、今年は酵母を今までと変えて醸造しました。
昨年の出来にも納得していましたが、もう少し香りに艶と甘みがあれば、味わいとのバランスもちょうどよかったかなという反省点を生かし、今年は「さくらひめ酵母」を使用しました。

昨年は織田杜氏が初めてこの酵母でタンク１本だけ純米酒を醸造しましたが、今まで成龍酒造のお酒では感じたことのない果実味あふれる香りや味わいを醸し出し、この酵母がもつ可能性に大きな関心を持ったのがきっかけです。
仕上がりは順調にほぼ理想通りです。
まるで爽やかな苺のような甘美な香りが特徴的。
味わいは昨年よりもさらに調和をとった甘みと酸味のバランスが個人的に気に入っています。
日本酒通の方はもちろん、これから日本酒を飲み始めたいという方や、女性の方など幅広い世代の方にフィットしたお酒に仕上がりました。
相性のいいお料理は生ハムやチーズなど抜群です。
揚げものともぜひ合わせていただきたいです。
さっと塩で味付けした天ぷらなども良いかと思います。
ちなみに、「さくらひめ酵母」の花言葉は「希望」です。
2024年、新たな一年が始まる１月に大きな希望を抱く皆様に「笑顔の花」が咲くことを願っています。
皆様にとって2024年が素晴らしい一年となりますように。

成龍酒造(株)製造部 首藤敏孝